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2022年1月 2日 (日)

啄木同年の曾祖母の家

202213日(月)

啄木同年の曾祖母の家

大津留公彦

 

走り蕎麦

茹で上がる間に季節動く

一人で食すお見舞いのあと

 

寒雀

蛤とならず

わが庭の林檎に朝夕つつきていたり

 

色鳥の雨が来るぞと教えるか

ケツアール雨に

打たれて居ぬか

 

空青み

江戸川土手の曼殊沙華

屹立をする 合掌をする

 

浜鴉

ぽつりと啼いて厄日かな

鈴木真砂女の句と走る朝

 

太陽光

利用初めは稲掛か

日本の記憶として残りたり

 

吊るし柿

玉の如くに輝きて

啄木同年の曾祖母の家

 

柿干せる

曾祖母の家山の下

軒端の夢の更に遥けく

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