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2022年7月26日 (火)

長友くに第七歌集「碧玉」を読んで

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長友くに第七歌集「碧玉」を読んで 2022年7月25日 大津留公彦

 ネット上の縁あって長友くにさんの第七歌集「碧玉」を読んだ。

著者は「歌林の会」所属の歌人で亡くなった岩田正に指導を受け、今は馬場あき子の指導を受けておられる。

一読して、まず表記の仕方に驚いた。

私と同じ三行書きだがその表記の仕方が斬新だ。

三行の行頭が揃っていないのは勿論だが歌によっては大きく上に行ったり下に行ったりしている。ところどころ出てくる文章も上に行ったり下に行ったり自由自在だ。

啄木が三行書きの歌で句読点を付けたり、感嘆符を付けたりして登場した時に歌壇は度胆を抜かれたと思う。その流れを汲む戦前・戦後の社会派の歌群も同様に自由な表記をしたが歌壇の主流とはならなかった。我が「新日本歌人」に残る「行分け」にその名残を残しているがこれほどの奔放さは見られない。私も少しこの奔放さを見習おうと思います。

送られて来たこの歌集にはこういう文章と共に「憲法手帳」が挟まっていた。

「変えられてしまってから、「こんなにいい憲法だったのに」と悔やんでも遅すぎます。日本人は再びこのような憲法を手にすることはできないでしょう。」

下田にお住まいの長友さんは今年の5月3日の有明の憲法集会に来られてこの「憲法手帳」を800冊普及したそうです。驚くばかりの行動力です。

私もこの「憲法手帳」を大事に持ち歩きたいと思います。

印象的な十首の歌を表記の通りに何首か紹介し(コメント)を付けたいと思います。

p13 貧富の差

      広げて貧しき若者を

    戦地に送る筋書きが見ゆ

(為政者にはそういう筋書きが確かにあるのだと思います。安保法制以降自衛隊に応募する若者は激減していますから)

p14 倒れても倒れても立てる旗印

    「護憲」の旗手を

        継ぐしものやある

(憲法を歌った短歌として後世に残る歌だと思います。)

p20 「賑恤(しんじゅつ)」を病・老・廃疾に加えよと

        『続日本紀』は伝う

           古代の日本

(「賑恤(しんじゅつ)」とは困窮した人、老病者、被災者などに救済の手を差し伸べることと注があった。)

p39 寄る辺なく漂う舟のごとき身を

      つなぐ

         はかなき電波の糸は

( 長友さんは毎週「ピースアップ九条可視化の会」でzoom会議に参加しておられる。) 

p58 残しおくは

      わずかな本で足りるべし 

        付箋をはがし思い出閉ざす

(私も読んだ本には付箋を付けているのですぐわかる。その付箋を剥がすということは読んだ時の思いが消えてしまうので尋常ならざる思いでしょう。)

p61   人間を機械と扱う

     特攻に

        滅ぼされゆく若者六千

(群読劇「月光の夏」を見てとある。特攻で若者六千人が死んだことをこの歌で残そう)

p107 無知無能な政権に支え疲れたか

        ムーンショットは

      心の逃げ場

(ムーンショット計画とは、内閣府が2020年に公表した計画で「2050年までに人が、身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現する」ものだという。自分の分身であるアバターが3D空間を動き回るというものですが。長友さんの興味の多様さに驚くばかりです。)

p162  連れ合いは検査陰性

      はからずも

      二人の距離が明るみに出る

(これには我が家をかえりみて、思わず笑ってしまった。幸い我が家はどちらも陽性になった事はないが。コロナ禍ならではの笑いを誘う歌として残るか)

p174 会場のはずれで配る

        「憲法手帳」

     読んだか聞けば「いいえ」が多し

(今年の有明の憲法集会の歌。私も大学で憲法の授業は受けたが全文読んだか自信がない。)

p177  沈黙の

      「戦後」を生きし元兵士

           その沈黙が「戦争」拒む

(ロシアのウクライナ侵略の今詠まれるべき「戦後」の歌です。)

 

こうして選んでみると度胆を抜かれる表記は少ないかもしれませんが全ての表記が違っており歌集として続けて読むとかなりの驚きです。

この歌集の一読をお勧めします。

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