「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
初めてaudibleという音声ブックで「収容所ラーゲリから来た遺書」(辺見じゅん)を聞いた。
8時間43分かかったがラジオ番組のようなきちんと構成された読み方であり通勤や移動時間を繋ぎ合わせての聞き方は私には合っている読書(聴書?)スタイルであり今後もこのスタイルを活用しようと思います。
映画を見てパンフレットも読んだのでこの原作本の購入は迷っていたのだがある人のFacebookの記事を見て本も読む気になった。
この本を、そしてこのスタイルにアクセスする機会を与えてくれたことに感謝します。
私にとって印象的だったのは、アムール句会と名を付けた主人公の山本が始めた句会とそこで紹介される俳句だった。
そして収容所で日本人と一緒に暮らした犬クロが海に飛び込み日本に帰る抑留者と一緒の船に乗ったこと。
そして何より四人が遺族に届ける暗記した遺書だ。
これは創作ドラマではなく事実だが、まさに事実は小説より奇なりである。
この映画と原作本に多くの人に触れて頂きたいと思います。
短歌八首です。
「収容所ラーゲリから来た遺書」1
山本は
声弱けれど二百回目の
アムール句会参加したるが
年の瀬を
ハバロフスクから祖国まで
海鳴り聞きつつ戻る人たち
韃靼の
野には咲かざる花を詠む
アムール句集を編まんと山本
海に飛び込み
引き揚げられし犬のクロ
舞鶴にて引き取られ余生を終えぬ
昭和三十二年
山村が最初に遺書を届けたり
「山本幡男の遺家族の者たちよ」の
「帰国する」「実は死んだ」
と言われてはモジミが
初めて涙流せり
白樺の
肥やしになれば白樺派と
言われて山本はダモイ(帰国)と言いぬ
新たなる
理想の生き方見つけたり
山本幡男という人物の
参考
雪田きよみさんのFacebook感想文https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid025Yc7mPkBmd9ikcswuSLWfvX1Qwb9kGMXP19HzSvGQNPJgRFh29EJWiHrp6CxofBml&id=100011481307492
次男山本厚生氏のインタビュー
https://www.townnews.co.jp/0610/2022/12/09/654852.html
遺書全文(長男山本顕一氏のホームページより)
http://www.br4.fiberbit.net/ken-yama/www.br4.fiberbit.net_ken-yama/yi_shu.html
山本幡男という男(長男山本顕一氏のホームページより)
http://www.br4.fiberbit.net/ken-yama/www.br4.fiberbit.net_ken-yama/shan_ben_fan_nan.html
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