「戦争は女の顔をしていない」を聞いた
四日かけてaudibleというクラウドプレイヤーで17時間かけて「戦争は女の顔をしていない」を聞いた。
500人以上の従軍女性を取材し、その出版を拒否され続けながら、2015年のノーベル文学賞を受賞した作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの主著でインタビューの内容がそのまま名前と共に紹介されている。
小説ではなくドキュメンタリーだ。
この本で知ったことの一部
1、ロシアでは他の国と違い女が武器を持って闘っていたということ
2、ロシアでは100万人以上の女生徒が志願して兵隊になったこと
3、捕虜から復員してもなぜ生きて帰ってきたのかと責められるので事実を隠さざるを得なかったこと
著者はベラルーシの人間なのでベラルーシやロシアやウクライナの地名が沢山出てくる。
その中には今戦闘が行われているウクライナの地名もある。
著者は今ベルリンにいるという。ベラルーシュのチェルネンコ首相が彼女の存在を許さないからだ。
第二次大戦の500人を超える女性のインタビュー記録が残ったことは残すべき歴史の遺産だと思う。
日本にはこういう記録はない。
今ではもう難しくなっているだろうが日本でもこういうインタビューが残ることは歴史的意味があると思うが今からではやはり無理だろうか?
この本を読んで「聞けわだつみの声」を思い出した。中学校の課外活動で先生宅に一夏通い、朗読して道徳の教材作りに参加し私の人生に大きな影響を与えた本だ。
また、自分の父母の戦争の話をあまり聞けなかったことが残念であり後悔が心に残っているがこの本で父母の戦争も追体験したような気もする。
戦争の史実を否定し軍備拡張を叫ぶ人たちにこの本を送りたい。
狙撃兵は
赤いマフラーを巻いていた
赤を狙われ死んでしまった
戻って来た男は
行った人間の半分もいなかった
歴史は又もロシアに繰り返す
このような
歴史の保存が為されねば
新たな物語が書かれるだろう
過去学ばず
愚行に道を踏み込まんと
する人にこそこの本を送りたい
戦争は女の顔をしていない
今のロシアでも
ウクライナでも
20230306 大津留公彦
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