「深い森のほとりで」を観てきました
5月11日に紀伊國屋ホールで青年劇場の「深い森のほとりで」を観てきました。
知人の福山啓子さんが作・演出でした。
ホームページには内容をこう紹介している。
「コストカットで研究員の首が切られ、稼げる研究をと追い立てられ、この国の科学者は、いま世界が直面する課題に向き合うことができるのだろうか…
小さな研究室の一人の女性科学者が、周りを巻き込み、未知のウイルス研究に挑む物語」
新型コロナウイルスと直接言っていないがテーマはそうなのだと思う。文系の人間には難しい所があるが同じ文系の福山さんがよくこれを書いたと思う。
当日頂いた製作ニュースが参考になった。
科学者の方を招いた団内学習会や見学会を行ったとある。
一つの芝居を作るのにも大変な労力がかかる事を知った。
又日本の研究力が急激に落ちている事を知った。
1、日本の論文引用採択率が1982年の世界3位から13位に落ちた。
2、大学予算が16年で1345億円(10%以上)減った。
3、研究者が研究にかける時間が16年で13.6%減少した。
4、理工系の講師以上の女性教員は10%未満
福山啓子さんはホームページにこう書いている
ひとつながりの未来 福山 啓子
「むかし、私たちは山や、川や、森や、獣を恐れ敬う気持ちを持っていました。人工物に囲まれて暮らす私たちは、そうした気持ちを失ってしまったようです。
今、様々な自然災害やパンデミックに出会うことで、私たちはもう一度人と自然のかかわりを見つめなおす最後のチャンスをもらっているような気がします。
科学の分野においても、自然を切り刻んで消費するのではなく、共存していくこと、人間と人間、人間と自然を一つながりのものとして考えることが始まっています。私たちの未来を守るために、日夜様々な困難を乗り越えながら奮闘している科学者に、この芝居を通じてエールを贈りたいと思います。」
製作ニュースに紹介されていた3科学者の言葉がいいので紹介して終わります。
個人の改善無くしては
世界をより良くすることは
できません。
ーーマリー・キューリー
(女性初のノーベル賞受賞者)
不可能だと教わったことでも
それを不可能と知らない人が
可能にするかもしれません。
ーーカタリン・カリコ
(mRNAワクチンを開発し2023年にノーベル賞受賞)
高く飛ぶためには
思いっきり低くかがむ必要があるのです
ーー山中伸弥
(iPS細胞の作成に成功し2012年にノーベル賞受賞)
5月19日まで上演中です。
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