笹公人さんの「寺山修司の短歌」
講演会に参加した。3日前に啄木祭をやった同じ日比谷コンベンションホールだった。席も同じ席だった。
以下箇条書き聞き書きメモです。
ーー
・寺山修司 は47歳で亡くなったが生きていたら今年90歳となる。
・彼のスタートは俳句
・便所より青空見えて啄木忌
(寺山は啄木のファンだった)
・文体の特徴
マッチするつかのま海に霧ふかし
みすつるほどの祖国はありや
(これは俳句2句をパクっている)
一本のマッチをすれば湖は霧 富沢赤黄男
・3句切れ2部構成
・寺山修司は短歌初心者に向いている
・俳句を短歌に〜セルフリサイクル
・直喩の歌は少ない
(与謝野晶子は直喩の歌を沢山作っているが、あららぎは直喩を嫌っていた)
・2句切れの歌もある
・山田太一と友人(学生時代は毎日2人は会っていた)
・三人称の歌(神視点)が多い
(思い込みが強い。茂吉のようにいい歌人は思い込みが強い人が多い)
小説のよう
・下の句パワフレーズ(晩年は殆ど下の句から作っているか?)(下の句用のノートがあったか?)
・「啄木が物語を抱え込んだ歌を多く作っている。その点で啄木の強い影響を受けていた。」(佐々木幸綱「月蝕書簡」解説より)
・山田太一の良きライバル
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以下質疑応答
Q俳句を作っているが何をやれば友人が出来るか?
A X(旧Twitter)をやるかい結社に入ればいいでしょう。
Q短歌と俳句の違いは?
死刑囚は短歌を作る。俳句を作る死刑囚はいない。言いたい事を俳句では言い表せない。
ーー
感想
自分も俳句も短歌もやるので寺山修司にも笹公人さんにも親近感を感じた。
寺山が啄木の真似から短歌を始めたと言うのも私と同じであるし、俳句から短歌を作っているというのもまさに同じであり寺山修司をまた読みたくなった。
そのリアリティのなさに今は読まなくなったが、学生時代には寺山修司をよく読んでいた。隠岐に行った時に「寺山修司青春歌集」だけ持って船に乗った思い出がある。
ーー
サイン会
会終了後「シン・短歌入門 」の
サイン会でサインすべき名前の「大津留公彦」と書いた紙を渡したら「存じ上げてます。大御所ですね」と言われた。
3日前ここで啄木祭をやり碓田のぼるさん97歳が1時間立って喋ったんですよ。」と言うと「それは凄いですね」「地元では啄木の人気はどうですか?」と言われるので「三郷でも啄木祭をやりましたがなぜ三郷で啄木祭かと聞かれたのでそれは私がいるからと答えました」と言いました。
良い週末の夜となりました。
以上です。
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20250509-post_817/
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