自衛隊の学校への介入を許さない三郷市民の闘いの記録
今日(12月27日)の赤旗12面の三郷の自衛隊の「命の授業」に関する記事です。
三郷の住民の継続的な努力の様子が書かれています。
自衛隊の学校への介入を許さない三郷市民の闘いの記録です。
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子どもの顔を迷彩色に偽装 軽装甲車に乗車 “自衛隊のお仕事学習”中止
埼玉・三郷の小学校 住民話し合い 党議員追及
2024年12月27日【社会】
子どもたちが顔にドーランを塗って偽装し、軽装甲車の上に乗る―。自衛隊が「命の授業」として実戦まがいのことを各地の小学校で総合的な学習の時間に行っています。埼玉県三郷市では地域住民が小学校側と話し合い、二つの小学校が今年度から実施をとりやめました。(染矢ゆう子)
「陸軍・海軍・空軍のお仕事を学習!」―。埼玉県三郷市のA小学校の1月の学校だよりにこんな文言があると聞いた山本美代子さん(73)=同市=。同校のホームページで「学校だより」を見ると、6年生に実施した「命の授業(防衛省)」で「陸海空軍の方々が来校」「実際に使用している道具を見て、触って体験したり、車に乗車したりと貴重な体験」をしたとありました(当該の「学校だより」は現在は削除)。
自衛隊埼玉地方協力本部朝霞地域事務所の担当者は本紙の取材に陸上、海上、航空の自衛隊員が10人ほど同校に行ったといいます。
子どもたちは顔に迷彩色のドーランを塗る偽装や軽装甲車の上に乗る体験をしました。偽装について自衛隊の担当者は「山中の演習に行ったときなどに周囲と同系色になるようにするもの」と説明します。
校長と懇談
「陸海空軍が来校」と「学校だより」に書いたことについて住民からおかしいと指摘を受けた同校の校長は「私の完全なミスで謝罪します」と形ばかりの訂正をしました。
山本さんが近所の元自衛官に顔を偽装する目的を聞くと「相手を殺すために、身を隠して近づくため」と教えてくれました。
3月、山本さんや卒業生の母親など学区の住民6人が同校の校長と懇談しました。自衛隊との授業の内容を聞いた後「これからは自衛隊との授業はやめていただきたい」と申し入れました。前川洋江さん(71)が次年度以降続けるか聞くと校長は「白紙です」と答えました。
日本共産党の深川智加市議は3月議会で「車体の上に子どもたちを乗せて写真を撮ることが命の授業なのか疑問に感じる」と同市教育長を追及しました。
話し合いに参加した中村良子さん(73)が5月に同校に電話すると「今年は(自衛隊『命の授業』を)やりません」との返事でした。本紙の取材に対し、同校の校長は「地域の方に誤解を招いた部分があった。今後はやらない」と話しました。
その校長は前任のB小学校でも自衛隊の「命の授業」をしていました。B小学校では11年間自衛隊の授業を続けており、子どもが「匍匐(ほふく)前進」をしたこともありました。山本さんが同校区の住民にそのことを伝えると同校でも7月に住民が校長と懇談しました。
同校は4月当初は12月に「自衛隊『命の授業』」を予定していましたが、その後行わないことになりました。
平和を希求
山本さんは「子どもに相手を殺すための偽装をするなど平然と戦争につながる自衛隊との危険な授業は、命を大切に、そして平和を希求するものでは到底ない。こうした動きに黙ってはいけない」と話しています。
防衛省は本紙の取材に対し、当該の2校から「自衛隊の主な仕事、通常勤務の内容」「緊急時の行動」「自衛隊が普段常備している道具や服装」を取り上げてほしいという協力依頼があり、「道具や服装」の紹介の一環として偽装体験を行ったとしています。
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