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カテゴリー「現代短歌研究会」の記事

永田和宏著現代秀歌(岩波新書) を学んでいます

湖畔短歌会 (新日本歌人協会 我孫子支部)では今年度は永田和宏著現代秀歌(岩波新書) を学んでいます。
第3章まで終わりました。
テーマ別に章が構成されているので自分ならこの章はこの歌を選ぶとか選ばないとかを考えながら読んでいます。来年の3月には終わる予定です。

今までの印象的な歌を挙げます。
第1章 恋・愛 
あの夏の數かぎりなきそしてまたたった一つの表情をせよ 
小野茂樹 「羊雲離散」
第2章 恋・愛
きみに逢う以前のぼくに逢いたくて海へのバスに揺られていたり 
永田和宏 「メビウスの地平」
第3章 新しい表現を求めて
wwwのかなたぐんぐん朝はきて無量大数の脳が脳呼ぶ 
坂井修一 「スピリチュアル」

以下学習予定です。

「現代秀歌」読書会のご案内
テキスト:現代秀歌(岩波新書) 永田和宏著

第1章 恋・愛ーガサッと落葉すくふやうに/(大津留)3・18済み
第2章 青春ー海を知らぬ少女の前に/(藤田)4・14済み
第3章 新しい表現を求めてー父よ父よ世界が見えぬ/(杉原)6・9済み
第4章 家族・友人ーふるさとに母を叱りてゐたりけり/(本田)7・14
第5章 日常ー大根を探しにゆけば/(桜田)9・18
第6章 社会・文化ー居合はせし居合はせざりしことつひに/(佐藤)10・13
第7章 旅ーひまはりのアンダルシアはとほけれど/(水野)11・10
第8章 四季・自然ーかなしみは明るさゆゑにきたりけり/(大津留)1・12
第9章 孤の思いー秋のみづ素甕にあふれ/(藤田)2・9
第10章 病と死ー死はそこに抗ひがたく立つゆゑに(杉原)3・8

場所:コンパル 柏西口店 千葉県 柏市 旭町 1-4-19 04-7145-2378
主催:湖畔短歌会 (新日本歌人協会 我孫子支部)

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永田和宏著「近代秀歌」第六章「社会と文化」第七章「旅」

現代短歌研究会は永田和宏著「近代秀歌」を学んでいます。

湖畔短歌会では月に一度夜柏の喫茶店コンパル西口店で現代短歌研究会という名前の研究会を行っています。今年は永田和宏著「近代秀歌」を学んでいます。

10月は桜田和子さんの報告で
第六章「社会と文化」、伊藤左千夫、土岐善麿、石川啄木、土屋文明、与謝野晶子、吉井勇、
第七章「旅」若山牧水、佐々木信綱、与謝野晶子、会津八一、斎藤茂吉、釈迢空、土屋文明
を学びました。

議論の中から一つだけ紹介します。
晶子の「鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」という歌の高徳院の大仏は釈迦牟尼ではなく阿弥陀如来だそうですが晶子の社会的常識、規範にとらわれない、美しいものを美しいと言って何が悪いと言う姿勢が見えるという。
 これに対して伊藤左千夫が「下等である」と批判しその弟子島木赤彦も「も少し品位のある方向」でと批判している。永田和宏さんはどちらの論も「どうにもいただけない」と正しく指摘している。同時にその背景に「明星」対新興勢力として力を伸ばしてきていた「アララギ」の対立の構造を見ている。

私は何となく山本太郎氏の原発問題での手紙を天皇へ渡した事をこの釈迦牟尼の歌に関する議論で思った事であった。

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現代短歌研究会は永田和宏著「近代秀歌」を学んでいます。

湖畔短歌会では月に一度夜柏の喫茶店コンパル西口店で現代短歌研究会という名前の研究会を行っています。今年は永田和宏著「近代秀歌」を学んでいます。半分が終わりました。学んだ事の一部を章ごとに紹介します。
<恋・愛>永田氏の歌を作るきっかけになり晶子が自選歌集に唯一入れた歌。
なにとなく君に待たるるここちして出でし花野の夕月夜かな 与謝野晶子
<青春>啄木望郷の歌の背景には「故郷の人間は常に予の敵である」と言って函館に渡り二度と故郷に帰らなかった事情がある。現在形で歌は感じ取りたい。
やわらかに柳あをめる/ 北上の岸辺目に見ゆ/ 泣けとごとくに 石川啄木
<命と病>結核で療養所で歌を読み続けた歌人と共にハンセン病で長く差別と共にあった病気を背負って生きた歌人の存在は忘れてはならない。
われの眼のつひに見るなき世はありて昼のもなか白萩の散る 明石海人
<家族・友人>「歌は、その歌が作られた背景を知らなくても鑑賞できるということが大前提である。しかし背景を知ることによって、歌の読みの奥行きがぐんと深くなる場合が往々にしてある。背景を知ることは、鑑賞の必須条件ではないが、歌に厚みと奥行きをもたらすのならば、背景は知っておくに越したことはない。この一首などは、その典型であろう。」
垂乳根の母が釣りたる青蚊帳をすがしといねつたるみたれども 長塚節
(母は年老いて背が曲がっており、節は翌年九州大学病院で亡くなる。)
<日常>正岡子規は伝えるべきことをすぐさま歌にして送った。「現代ではほとんど見られなくなった歌の<効用>だが、歌を額縁や歌集のなかにだけ閉じ込めておくのではなく、日常の場に送り出してやりたいものだ。」
十四日オ昼スギヨリ歌ヲヨミニ上根岸迄オイデ下サレ 正岡子規

現代短歌研究会の次回の予定
日時:10月29日(火)18:30〜
場所:柏の喫茶店コンパル西口店
学習内容:永田和宏著「近代秀歌」第六章 社会と文化、第七章 旅
チューター:桜田和子さん
参加自由です

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永田和宏著「近代秀歌」第一章「恋・愛の歌」

我が新日本歌人我孫子支部湖畔短歌会主催現代短歌研究会では永田和宏著「近代秀歌」を5月から一年かけて学ぶ。

10章を毎月一章10首づつ学ぶ。
「あなたが日本人なら、せめてこれくらいの歌は知っておいて欲しいというぎりぎりの100首」
として永田さんが引用したまず第一章 「恋・愛の歌」を紹介する。

なにとなく君に待たるるここちして出でし花野の夕月夜かな   与謝野晶子「みだれ髪」
やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君   与謝野晶子「みだれ髪」
髪長き少女とうまれしろ百合に額は伏せつつ君をこそ思へ    山川富美子 「恋衣」
それとなく紅き花みな友にゆづりそむきて泣きて忘れ草つむ   山川富美子 「恋衣」
人恋うはかなしきものと平城山にもとほりきつつ堪へがたかりき 北見志保子 「花のかげ」
木に花咲き君わが妻とならむ日の四月なかなか遠くもあるかな  前田夕暮  「収穫」
君かへす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ     北原白秋  「桐の花」
人妻をうばはむほどの強さをば持てる男のあらば奪られむ    岡本かの子 「かろきねたみ」
君がために死なむと云いし男らのみなながらへぬおもしろきかな 原阿佐緒  「涙痕」
相触れて帰りきたりし日のまひる天の怒りの春雷ふるふ     川田順   「東帰」

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「近代秀歌」読書会の案内

「近代秀歌」読書会の案内
以下案内致します。
読書会:「近代秀歌」読書会
テキスト:永田和宏著「近代秀歌」(岩波書店)
場所:柏駅西口  コンパル柏西口店
(原則定例日 最終火曜日18:30〜21:00)(日時は変わる可能性があります)
主催:現代短歌研究会
   新日本歌人協会我孫子支部湖畔短歌会
第一章 5・27 恋・愛
第二章 6・25 青春
第三章 7・30 命と病い
第四章 9・24 家族・友人
第五章 10・29日常
第六章 11・26社会と文化
第七章 12・24旅
第八章  1・28四季・自然
第九章  2・25弧の思い
第十章  3・25死

参加ご希望の方は
以下までご連絡下さい。

kohantannkaアットマークyahoogroups.jp
(アットマークは@に変換して下さい)
以上


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「水野昌雄さんと語ろう会」が終わった。

「水野昌雄さんと語ろう会」が終わった。

水野昌雄さんのリアリズムに対する熱い信念に心撃たれました。
評論についてのお話をお願いしましたが時評についての話になり「書きたくならないのが不思議」と言われました。
歌壇で新日本歌人の事が批判されているのにそれへの反論が少ないのが残念と言われました。
歌壇は新日本歌人誌を見ているとの事でした。

歌論への闘志が湧いて来ました。

そもそも私を新日本歌人に誘って頂いた人ですから今後とも宜しくご指導願いたいと思います。


中継した今夜の動画はブツ切れですがここで見れます。
(スマートフォンの回線ではなかなか厳しかった)
http://www.ustream.tv/user/ootsuru

今日水野さんにお渡しした現代短歌研究会の私の記事はここにあります。
https://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/cat21945626/index.html

以下会の案内です。

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[水野昌雄さんと語ろう会]の電子チケットサービス開始のご案内

前にご案内しました本イベントの電子チケット販売開始しました。
以下で買えますのでご興味のある方はおいで下さい。
開場が狭いのでなるべく予約下さい。

http://peatix.com/event/11295/

新日本歌人協会我孫子支部湖畔短歌会の二年間に及ぶ連続学習、「続・歴史の中の短歌」と「続・続・歴史の中の短歌」で真っ当な短歌の歴史を学び、同時に短歌の評論の持つ意味合いについても深く考えさせられました。
この学習のまとめとして作者の水野昌雄さんをお招きして、語る会を企画しました。
短歌の実作はもとより、短歌評論への挑戦へと私たちの創作意欲
はさらに膨らむことでしょう。この機会をぜひご活用下さい。

水野昌雄さんと語ろう会
■日時
2013 年3 月29 日( 金)18 時半開場 18時45分~ 21 時
■場所
千葉県柏駅前喫茶店コンパル西口店
千葉県柏市旭町1-4-19  04-7145-2378
■参加費 500円
チューター 水野昌雄さん ( 短詩形文学同人 新日本歌人協会会員)
申込先 kohantannka@yahoogroups.jp
(定員30名になり次第締め切ります)
http://www.ustream.tv/user/ootsuru でライブ中継致します。

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近代短歌史の問題

今夜行われました現代短歌研究会 「続・歴史の中の短歌 」水野 昌雄 (著) )(生活ジャーナル)近代短歌史の問題(175−268)のレポートです

それぞれの章のタイトルはこうです
短歌と風土
短歌と神話
短歌と旅
短歌と子供
短歌の夫と妻
新興短歌運動史の問題
短歌 1930年代
「短歌研究」(昭和十七年一月号)をめぐって

少し印象に残った部分を紹介します。

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啄木運動を!

昨日(9月28日)は現代短歌研究会の水野昌雄さんの「続・歴史の中の短歌」の勉強会第四回でした。
今回は近代短歌史の問題1 (134−174)で啄木が中心でした。
久しぶりに啄木ワールドに浸りました。
いずれ読まなければと思っていますが我が家の倉庫にしまい込んだ啄木選集を探さねばと思いました。

啄木関係の部分の紹介です。

<近代短歌の問題>
石川啄木の小説
筑摩全集第三巻には15篇あるがまとまって発表されたのは3つのみ
(明治39 葬列 明治41 島影 明治43 道)
第六巻には小説断片が42篇ある。
いずれも評価はかんばかしくない。
しかし水野さんはその現代性について評価をしている。

啄木は明治42 の「食らうべき詩」にこう書いている。
「私は小説を書きたかった。否、書くつもりであった。又実際書いても見た。そうして遂に書けなかった。」
啄木自身が評価をしていない。
小説毎に水野さんの解説を追って見てみる。

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「続・歴史の中の短歌」の<短歌と中高年の問題>

水野昌雄さんの「続・歴史の中の短歌」の<短歌と中高年の問題>を読んだ。
還暦を迎え自分が中高年と言われる年代となりこの種のテーマの歌論を今までになく切実に読んだ。
ほぼ20年から30年前の文章だがこの問題は今の方がより切実性を増しているかもしれない。
具体的なデータを挙げての立論は他の追随を許さないものがある。
この歌論集の中には珠玉の名文章が沢山ある。
それに触れれば歌詠みならずとも納得するところ大であろう。

先日たまたまある病院の先生から「短歌療法」についての話があった。
少し関わって行く事になるかもしれないので直接それに関係する所を抜き書きしておこう。

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