大脇友さんのtwitterからも引用させて頂いて今日の日経の社説「法人課税5%下げを経済再生の口火に』を批判します。
日経
法人実効税率は40.69%で10年以上も不変だ。この間にアジア諸国は10%〜20%大、欧州諸国も30%以下に下げ、大幅な差がついた。」
ーー
実際は
輸出中心の大企業(資本金10億円以上)で見ると、実際の税負担率は
ソニー12・9%、
パナソニック17・6%、
本田技研工業24・5%、
トヨタ自動車30・1%(03~09年度決算データから試算)。
ついでのメガバンクは法人税はずっとゼロ支払いだ。http://bit.ly/hBJjr6
菅政権の法人税5%引き下げに対して、メディアはこぞって「日本は法人税が高い」と言うが、日本企業の実際の税負担率は、研究開発減税など数々の優遇策で、約40%をすでに大幅に下回り、経常利益上位100社の平均でも33%ぐらいだ。
ーー
日本経済新聞は事実を隠す事で嘘をついて世論を誘導している。(又は事実を知らない?)
日経
「法人課税の軽減を企業優遇と批判する声もあるが、見当違いだ。投資や雇用の主役である企業が国際競争に勝ち抜けなければ、雇用も増えない。」
実際は
経産省のアンケートによると「生産拠点を海外に移転する理由」は?
労働コスト84%、市場の将来性65%、取引先の海外移転47%…税・社会保険料負担40%
税金が高いからと言う理由よりも現地の労働力を使った方が海外進出には役立つ事や日本の市場には将来性がないという理由が上位に来ている。
企業が海外に投資する理由は?
現地の製品需要がダントツ70%で、安価な労働力26%とつづく。
税制優遇はわずか8%。日本が法人税が高いから海外に逃げるなんて大嘘だ。→http://bit.ly/hfQD2H
池田信夫氏が引用した記事にあるように阿部泰久・日本経団連経済基盤本部長は日本の法人税が高くない理由の二つのこう言ってます。
一つは、研究開発減 税や租税特別措置などの政策減税。
製造業では「実際の税負担率はおそらく30%台前半」。
もう一つは、大企業は「税金の低い国でかなりの事業活動を行っ て」いること
「全世界所得に対する実効税率はそれほど高くない」。
そして、「他の国がもっと税率を下げてしまったので、調整が必要だというのは建前 的な発言」だと、明かしています。
法人税減税。菅はこの脅しに屈した
→米倉弘昌日本経団連会長「資本主義でないようなことをやってもらっては困る」http://bit.ly/fmknq5つまり、資本主義とは、雇用破壊も何のその、あくなき利益の追求にある。
メディアはこぞって日本の法人税率は高いと言う。それはウソ。あの池田信夫でさえ「日本の法人税率は高くない」という赤旗に「正しいのは赤旗である。」と認めている。→http://bit.ly/hfQD2H
趣旨はこんな所だ。
「平均の法人税率が40%なのに、財界系企業が30%以下だということは、法人税にも古い重厚長大企業を保護する「老人バイアス」があることを意味する。ま た企業の70%以上が赤字法人で、税金を払っていない。このように抜け穴だらけで課税ベースが小さいため、税率を下げられないのだ。赤旗のいうように「大 企業優遇税制」をやめれば、税収中立にしても法人税率は25%まで下げられる。」
ーー
日経は法人税を更に30%台に下げよだとか TPPをやれとか,労働分野の規制を緩和せよだとか、消費税を上げろだとか言いたい放題でこれを真に受けて日本の経営者が企業経営をしていると思うと情けなくなる。
経営者は日経と共に池田信夫氏も認める赤旗も読むべきだろう。
以下池田信夫氏の論を紹介します。
2010年12月10日 00:37
経済
日本の法人税率は高いか
法人税率の引き下げをめぐる論争が大詰めを迎えた。財務省は租税特別措置の削減を交換条件にしようとしているが、日本経団連は強く抵抗している。他方、赤旗は「日本の法人税率は高くない」と、次のような調査結果を示している。どれが正しいのだろうか?
正しいのは赤旗である。経常利益の上位100社というバイアスはあるが、日本の法人税がいかに歪んでいるかをよく示している。ニューズウィークでも書いたように、日本の大企業に対する実効税率は、租税特別措置(租特)を入れると必ずしも高くない。法人税収(国・地方)の9.7兆円に対して租特は5.9兆円もあり、国の歳入に占める法人税収の比率は5.5%で先進国では低いほうだ。
ソニーやパナソニックの税率が低いのは海外法人に利益を分散しているためだが、住友化学が16.6%しか税金を払っていないのは、ナフサの租特が 原因だ。これは3.7兆円も免税されており、税調でも1兆円ぐらい減らしてはという話が出たが、日本経団連が「石油製品が値上がりしてもいいのか」と反対 して見送りになった。しかし環境税が議論になっているときに、こういう「負の炭素税」を残すのはおかしいのではないか。
平均の法人税率が40%なのに、財界系企業が30%以下だということは、法人税にも古い重厚長大企業を保護する「老人バイアス」があることを意味する。ま た企業の70%以上が赤字法人で、税金を払っていない。このように抜け穴だらけで課税ベースが小さいため、税率を下げられないのだ。赤旗のいうように「大 企業優遇税制」をやめれば、税収中立にしても法人税率は25%まで下げられる。
赤字法人に課税するには、売り上げの総額に課税する外形標準税も考えられる。これは 東京都が銀行に対して実施し、銀行の訴訟に実質的に敗訴して税収の一部を返還したが、税法を変更すれば不可能ではない。年間の付加価値額260兆円に一律4%課税するだけで、現在の法人税と同じ税収を上げることができる。課税ベースを広げて、薄く広く課税する改革が必要だ。
追記:コメント欄でも書いたが、ナフサの租特は法人税ではないので、赤旗の記事は不正確だ。ただ共産党は、ソニーの海外法人の利益も住友化学のナフサの利益も「課税されるべき利益」として計算していると思われる。
法人課税5%下げを経済再生の口火に
2010/12/15付
菅直人首相は2011年度の税制改正で、40%強と国際的にみても高い法人実効税率を5%下げるよう指示した。雇用の源泉となる企業の活力を高める決断は歓迎するが、これは経済再生への第一歩にすぎない。一段の税率下げや経済活性化の改革もひるまず進めるよう求めたい。
国税と地方税を合わせた負担率である法人実効税率は40.69%で10年以上も不変だ。この間にアジア諸国は10~20%台、欧州諸国も30%以下に下げ、大幅な差がついた。
政府は6月の新成長戦略で法人実効税率を国際水準に下げると明記した。国内企業が生産拠点を税金の安い外国に移したり、外資が日本進出を手控えたりするのを止める狙いだ。税率下げは新しい成長業種や外国企業にも広く恩恵が及ぶ。
今回の減税では税収が約1兆5000億円減る分の財源が争点だった。財務省は企業のほかの負担増で穴を埋めるよう求め、最後には下げ幅を3%にとどめる案も示した。首相がその考えを退け、5%の引き下げを決めたのは正しい判断だ。
国の減収分のうち6500億円程度は欠損金の繰越控除に限度を設けたり、設備投資の減価償却で初期の償却額を縮めたりして補う。租税特別措 置も一部、縮小する。減価償却や繰越控除の見直しで当初は増収となるが、長期安定的な財源ではない。今後、他の税の増収を含め恒久的な財源を探す必要があ る。
5%の税率下げは第一歩だ。実効税率を少なくとも30%程度まで下げないと同じ競争の土俵に立てない。抜本的な税財政改革を進めるなかで一層の税率下げを追求すべきだ。
さらに、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加や、労働分野など様々な規制の緩和も推進し、企業による国内での投資、雇用の環境を改善することが大事である。
法人課税の軽減を企業優遇と批判する声もあるが、見当違いだ。投資や雇用の主役である企業が国際競争に勝ち抜けなければ、雇用も増えない。国会審議では野党も大局を見据えて協力するのが当然である。
ドイツや英国は企業競争力を重視した法人税率引き下げと、消費税にあたる付加価値税の増税を一体で進めている。政治はそうした世界の改革の流れを正視してほしい。
日本企業は法人減税を受けて国内の投資や雇用を増やす責任を負う。今後、一層の税率下げにあたって租税特別措置をさらに整理する必要もあろう。その際、経済界は既得権に固執せず、多くの企業に恩恵が及ぶ税率下げを後押しすべきだ。
以下赤旗の記事を2つ紹介します。
2010年12月12日(日)「しんぶん赤旗」
政府税調議論 法人減税 矛盾噴出
「このままでは個人に増税、法人に減税」民主幹部も嘆く
2011年度税制「改正」議論が大詰めを迎えています。「新成長戦略」の目玉として菅直人首相が指示した法人実効税率の引き下げをめぐる議論からは、財界・大企業の身勝手さと、その言いなりになって混迷を深める菅政権の姿が鮮明になっています。
身勝手財界、言いなり菅政権
経済産業省が主張する法人税率5%引き下げの財源をめぐって、政府税制調査会の議論が迷走しています。経産省がその代替財源を示したものの、その規模は、わずか5000億円程度。財務省が主張する1兆数千億円には程遠いものでした。
「どこかの党が何かやたらと演説をぶっているようですが、このままいくと、個人に増税、法人に減税というイメージを拭い去ることはできない」。民 主党税制改正プロジェクトチームの中野寛成座長は、11年度税制「改正」で所得税の控除「見直し」が焦点となっていることも意識し、9日の会合でこう指摘 しました。
減税は内部留保に
「庶民に増税、大企業に減税」との政権の姿勢を批判してきた日本共産党の主張を政権・与党の幹部自身が認めざるをえない状況になっています。
財務省が政府税調に示した資料では、法人税引き下げ分を内部留保にまわすとする企業が最も多く、25%を超えています。
政権内部からも法人税減税の効果を疑問視する声も出ています。
一貫して法人税率(国税)引き下げを求める経済産業省に対し、財務省は、研究開発減税など大企業に対する別の優遇税制を見直すことによって、減税財源を確保することを求め続けています。
ところが、財界はこうした議論に激しくかみ付いています。
“まず消費税増税”
法人税の5%引き下げを強く求める日本経団連の米倉弘昌会長は、「課税ベース拡大ということを言うのだったら、それ(=法人税率引き下げ)はもう結構ですと言わざるを得ない」と猛反発。法人税減税の穴埋めは、企業以外への増税に求めよという姿勢です。
大畠章宏経産相は7日の記者会見で「あくまでも法人税率5%引き下げという基本方針で進んでいく」と固執しています。
米倉氏は7日の記者会見で、法人税減税の意義を強調する一方で、「消費税を上げるということをまずやったらどうだ」と提起しました。財界・大企業に言われっぱなしの民主党政権では、国民生活が破壊されかねません。
2010年12月15日(水)「しんぶん赤旗」
法人税5%下げ決定
財界歓迎 雇用増は約束せず
財源見通しなし 穴埋めへ消費増税狙う
証券優遇税制は2年延長
政府税制調査会は14日開いた全体会合で現在約40%の法人実効税率(国、地方の合計)を5%引き下げることを決めました。13日夜に菅直人首相 が法人実効税率を5%引き下げるよう指示したことを受けて決定したものです。日本経団連の米倉弘昌会長は14日、「菅総理の決断に敬意を表する」とコメン トを発表しました。また、上場株式などの譲渡益や配当にかかる税金を軽減している証券優遇税制を13年末まで2年延長することを決めました。自見庄三郎金 融担当相(国民新党副代表)と野田佳彦財務相が同日に協議を重ね、合意しました。
財界の意向にそって法人実効税率の引き下げを打ち出した菅首相は、減税理由として企業による国内投資と雇用の拡大をあげています。
ところが財界は、法人税減税による投資、雇用の拡大を約束することを正面から拒否しています。米倉会長は記者団に、「資本主義ではない考え方を導入されては困る」と表明しました。
菅政権は、財界・大企業が大喜びする法人税実効税率5%引き下げを表明したものの、はしごをはずされた格好です。
政府税調の議論でも、法人税率引き下げ効果に疑問が噴出。「投資・雇用の充当よりも、内部留保や借入金の返済に充当することを考えている企業が多い」(財務省提出の資料)との声も出ていました。
さらに、法人実効税率引き下げは、その代替財源をめぐり政府税調の議論は混迷を極め、財源の手当ては一部分しかできていません。
大企業には減税の恩恵を与える一方で、消費税増税によって、国民にそのツケをまわす道筋が見えてきました。
米倉会長は、法人税減税を実行するための代替財源を単年度で確保するという考え方について「木を見て森を見ずだ」(6日の記者会見)と批判。中長 期的な税制「改正」の必要性を強調しています。政府は11年度半ばに「消費税を含む税制抜本改革」を取りまとめる方針です。法人税減税を先行させて、後で 消費税増税によって穴埋めをするというものです,
今日はこれで終わりです。
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TPPはTREMENDOUS POOR POLICYだ。
TPPには日本は絶対に参加すべきではありません。
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(定数削減問題)
秘書の経費も含めて、1人の国会議員にかかるお金は約7000万円です。80人分削ると56億円。
一方で、政党助成金は320億円ですが、これを削ったら何と450人分の国会議員を削るのと同じくらいになる。
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(消費税増税問題)
泉谷しげるの消費税「10%」だと!?
消費税増税絶対反対!大脇道場キャンペーン第5弾!導入以来、累計で224兆円。 同時期に大企業などの法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)などの減税が累計で208兆円。
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湯浅誠さんを東京都知事に!
「国民が主人公」トラックバックピープルにトラックバックを!
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