
NHKで意欲的なプロジェクトが始まった。
それは3年シリーズ プロジェクトJAPANという番組です。ここは開港150周年を記念しての大型番組です。
今夜はそのプロローグ「戦争と平和の150年」という夜7時半から10時までの2時間半の番組だった。
NHKでなければできない規模の大きな且つ深みのある番組でした。
この番組を企画したNHKの関係者に敬意を表します。
九条世界会議に登場したり紹介されたりした元イラク兵のカーシム・トゥルキさんやガーナのボンバンデさんも登場した。
番組のホームページから紹介します。
3年間に放送する様々な番組に通底するテーマ「戦争と平和の150年」。
日本は、いかにこの150年の水脈をたどってきたのか。
世界に船出した日本が直面したのは、戦争に次ぐ戦争の時代であったが、一方で世界は「平和」構築の試みも始めた。2回にわたるハーグ世界平和会議で「戦争のルール化」が図られたが、第一次大戦の勃発で時代は「ルール化」から「違法化」へと舵をきる。しかし、第二次大戦は防げなかった。
戦後、「冷戦」、「冷戦後」、「9・11後」と大きく時代はうねり、今や「新しい戦争」の時代を迎えている。日本は世界の平和構築にたいしてどのような貢献ができるのか。歴史から教訓を探る。
キャスター 五十嵐公利(解説委員)
幾つか箇条書きで紹介します。

第一部
①安達峰一郎

アジア系として初の常設国際司法裁判所の裁判官、所長となった安達峰一郎が紹介された。
この人のことは初めて知った。
オランダ国葬をされたことでもわかるように「世界の良心」と言われた外交官です。
こういう人を日本国民は再発見し誇りとしなければならないと思います。
フランスの新聞は当時こう書いています。
「日本の平和の精神が軍国主義者たちに勝利することを願う」
②新しい憲法の話
これについては前に紹介したことがあります。
第一回ハーグの法廷から100年後の1999年に開かれた「第3回ハーグ国際平和会議」の「ハーグ平和市民会議」で採択された「公正な世界秩序の為の10原則」の第一原則は
「各国政府は日本国憲法9条のような憲法を制定すべき」だったという。
憲法九条が国際的にはハーグ平和会議、パリ不戦条約、国連憲章の流れを汲み国内的には自由民権運動や大正デモクラシーの日本国民の戦いの流れがあることを明らかにした。
日本が「事変」という名で侵略戦争を起こした経験から「武力による威嚇または行使」を国連憲章は禁止しそのままの言葉が日本国憲法前文に入ったという。
戦争は人間を滅ぼす
③元イラク兵のカーシム・トゥルキさん

沖縄には人は住んでいないと思っていたが実際に沖縄を訪問し戦う人たちとも交流する
伊江島の反戦平和資料館の謝花館長との交流は印象的でした。
九条世界会議でイラクのことをお話した事を思い出します。

第二部
「国家から人間へ」
51カ国53600人へのアンケートと著名人へのインタビューで構成していました。
④カナリア諸島の9条
スペインカナリア諸島 テルダ市には日本国憲法9条の碑があった。
学校にも憲法9条が掲示されていた。
NATO残留に国としてはyesと言ったが カナリア諸島はnoと言った由。
⑤アンケート結果
平和を実現するには
世界では
1位 教育の普及
2位 飢餓撲滅
アフリカでは
1位 教育の普及
2位 軍事力の強化
中東では
1位 教育の普及
2位 飢餓撲滅
3位 軍事力の強化
(アフリカ・中東では先進国よりも軍事力が強いです。)

⑥第六代国連事務総長ガリ氏
ソマリアで「国連が世界の紛争を解決する」作戦は失敗した、国際的に物事を解決する準備が十分でない
軍隊は今国家の主権の象徴になってしまっている
「文化」の体系が国家に縛られている
グローバル化が進むと内向きになるしかし現代は全て関係するのでそうはいかない。
外交活動の方が軍事よりも大事
「平和の文化」をきずかなければならない。
ハーグ国際法アカデミー理事長として「安達」を教えている。
⑦アマルティア・セン
人間の安全保障の今」を緒方貞子さんと執筆
経済学が平和に貢献する
ベンガル大飢饉を経験し、国家が優先され300万の個人が犠牲になったのを見た。
人間の安全保障=個人優先に対し、国家の安全保障=国家優先=軍事重視
⑧山室信一(京大教授)
戦争は最大の人権抑圧
憲法前文の「われらは全世界の国民が等しく・・・」という平和的生存権と9条は一体
国民はpeopleであり個人
⑨ガーナWANEP エマニュエル・ボンバンデ
アフリカ人は輪になって座り話し合うのは得意とおじいさんに聞いた
日本の憲法は個人に充てはめられる
西アフリカ各国で憲法9条を実行している
⑩ヨハン・ガルツング (ノルウエー)
エクアドルとぺルーの領土問題を共有の自然公園を作ることで解決した。
帝国による平和は構造的暴力で直接的暴力を防いでいるだけ
ドイツ人はナチスのやった事を切り離したので戦争はナチスがやったと言える。
日本人はそれを未だにやっていないので過去にノーということは現在の日本にノーということになる
で見時間は十分に過ぎた。今こそ過去の事実を認めるべきでしょう
二度と過ちを起こさない事が大事
南京事件の資料館が日本には必要でアメリカには広島を記念する博物館が必要
⑪ハン・ホング(韓国)
国立墓地は兵士の詩が国の為だった事を見せるため、それで戦争を行う意識を植え付ける
韓国にベトナム人を殺したことを記憶する博物館を建てる
軍国主義の教育は自分の痛みだけを教える
日本の博物館も自分の痛みから始まるがガザの爆撃と重ね合わさなければならない
平和構築への一歩は平和の為の行動を自分で一歩しるすこと。
長くなりました。
なかなかすごい番組です。
今後に期待しましょう。
今日の第二回以降のこの番組について記事を書かれましたらトラックバックを送って下さい。
今後の放送予定はこうなっています。
総合 2009年4月5日(日)午後9時~10時13分
NHKスペシャル シリーズ「JAPANデビュー」 第1回「アジアの“一等国”」
1895年、日清戦争に勝利した日本は、台湾を割譲され、初の植民地統治を始める。半世紀に及ぶ台湾統治はどう変遷していったのか。近代日本とアジアの関わりの原点を探る。
プロジェクトJAPAN 関連ミニ番組「世界と出会った日本人」
第1回 自主自立を説いた啓蒙思想家 中村正直
総合 2009年4月5日(日)午後11時20分~11時25分
プロジェクトJAPAN 関連ミニ番組「世界と出会った日本人」
第1回 自主自立を説いた啓蒙思想家 中村正直
啓蒙思想家・中村正直。明治4年、スマイルズ著『セルフ・ヘルプ』を翻訳した『西国立志編』が大ベストセラーとなった。
教育 2009年4月26日(日)午後10時~11時29分
ETV特集 シリーズ「日本と朝鮮半島2000年」 第1回 太古 人々は海峡を越えた(仮)
古代から、海峡を越えて、日本と朝鮮半島には深いつながりがあった。高松塚古墳の壁画や、韓国で見つかった日本固有の古墳などをもとに、日本と朝鮮半島の関係の源流に迫る。
総合 2009年5月3日(日) 午後9時~10時13分
シリーズ「JAPANデビュー」 第2回「天皇と憲法」(仮)
日本が初めて憲法を定めてから120年。当時世界から評価された大日本帝国憲法は、その後運用を誤り、帝国憲法体制は瓦解する。要因を分析し、日本国憲法誕生までを検証する。

今日はこんな所です。
核兵器の廃絶を!
小選挙区制の廃止を!
政治フハイの根源の政党助成金を廃止しワイロ以外の何物でもない企業・団体献金の全面禁止を!
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